日本人にとって、ふぐは特別な存在であり、毒魚でありながら縄文時代から 食されて来ました。美味ゆえに明治期にはふぐ料理として進化しました。長年、多くの犠牲が払われましたが、除毒の知識と技術が確立し、今日では世界で唯一安心してふぐの美味しさを堪能できるようになったことは喜ばしいことです。
しかしながら、ふぐ料理が時代の変化に伴い、衰退の危機にあることも事実です。嗜好の変化や食する機会の減少など、食のグローバル化の影響は伝統的な ふぐ料理にも降りかかっています。問題解決の糸口は料理業界の垣根を越えて食材としてのふぐを活用して頂くことが大切に思います。
当会の設立目的はそこにありまして、料理ジャンルに囚われずに、ふぐの食材としての可能性を広げたいという想いがあります。私も皆様方とご一緒に応援の輪を広げていきたいと存じます。
名誉総裁 髙橋英一
京都「瓢亭」14代目
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